日帰り大腸ポリープ手術
日帰り大腸ポリープ手術

大腸ポリープとは、大腸の内側の粘膜(腸の壁の表面を覆う薄い層)の一部が、イボのように盛り上がってできたものです。形はさまざまで、丸くぷっくり盛り上がったもの、平らなもの、キノコのように根元に茎があるものなどがあります。大腸ポリープには大きく分けて2種類あります。
問題になるのは「腫瘍性ポリープ」です。腫瘍性ポリープの中でも良性のもの(大腸腺腫)は、大きくなるほどがんに変わるリスクが高まるとされています。
ポリープができてすぐにがんになるわけではなく、5〜10年かけてゆっくり成長してがん化するケースがほとんどです。米国のNational Polyp Studyでは、大腸ポリープを切除することで大腸がん発症が約76〜90%減少し、長期追跡では大腸がん死亡率も約53%減少することが示されました。良性のうちに早めに切除することが、大腸がんを予防する最も有効な方法の一つです。
当院では、大腸カメラ検査中にポリープが見つかった場合、そのまま同日中に切除することができます。「また別の日に手術のために来てください」と言われると、もう一度下剤を飲んで腸をきれいにして…という準備がまた必要になります。当院では検査と切除を同じ日に行えるため、患者さんの身体的・時間的な負担を減らすことができます。
院長は消化器内視鏡専門医として2000件以上の内視鏡検査・治療を経験しており、消化器外科医として大腸がん手術の経験も豊富です。「内視鏡で切除可能か、外科手術が必要か」の判断にも自信を持って対応します。
ポリープの切除には、従来から「電気を流しながら焼き切る方法」が使われてきました。この方法は丁寧に行っても、約1〜2%の確率で「後出血(切除後に出血する)」が起こることが報告されています。当院では病変の大きさ・形状に応じて、出血リスクの少ない「コールドポリペクトミー(電気を使わずに切除する方法)」も積極的に採用しています。
以下のような場合は、より安全に治療するために入院設備のある連携病院をご紹介することがあります。
ポリープの形・大きさ・状態に応じて、最適な切除方法を選びます。
10mm以下の小さなポリープに対して、電気を使わずにスネアという金属の輪で切り取る方法です。電気による焼灼を行わないため、後出血のリスクが大幅に低く、安全に切除できる方法として近年広く採用されています。
キノコのように根元に「茎」があるタイプのポリープに用います。内視鏡の先端から「スネア」という金属製の輪を出して、茎にかけて締め付けながら切り取ります。
平らな形で広がっているタイプのポリープに用います。ポリープの下に生理食塩水などの薬液を注射して粘膜を浮き上がらせ、その後スネアをかけて切り取ります。
大きな病変や、薬液を注入しても持ち上がらないタイプのポリープに用います。粘膜の下に薬液を注入して持ち上げたあと、専用の電気メスで周囲を少しずつ切り開きながら丁寧に取り除きます。当院では行わず、必要に応じて専門病院にご紹介します。
日本のガイドラインでは、6mm以上の腺腫性ポリープは原則として切除することが推奨されています。一般的に切除の対象となるのは以下のようなポリープです。
逆に、5mm以下で形が整った良性ポリープは、経過観察にとどめることもあります。どのような対応が最適かは、検査中に医師が判断してお伝えします。
ポリープを切除しても、また別の場所に新しいポリープができる可能性があります。日本のガイドラインでは、ポリープ切除後は原則として3年以内に大腸カメラの再検査を行うことが推奨されています。ポリープの個数・大きさ・組織型によって、より短い間隔(1年後など)でのフォローが必要な場合もあります。一度ポリープを切除された方は、医師の指示に従って定期的な検査を継続することが大切です。
切除後は腸に傷がある状態です。1週間程度は腸に負担をかけないよう、食事に気をつけてください。
おかゆ・うどん・豆腐・卵料理・白身魚など、やわらかく消化の良いものを選んでください
切除後は傷口の回復を妨げないよう、以下の点にご注意ください。
切除後に以下のような症状があれば、すぐに当院または救急へご連絡ください。
切除後しばらく(数日〜1週間程度)は後出血が起こる可能性があります。無理をせず、体に異変を感じたら早めにご相談ください。
大腸ポリープは、自覚症状がほとんどありません。「お腹は何ともないから大丈夫」と思っていても、気づかないうちにポリープができていることがあります。
日本では年間約15万人が大腸がんと診断され、女性のがん死亡数1位、男性で2位を占めています。一度ポリープを切除した方は、再発する可能性があるため、定期的な大腸カメラ検査を続けることが大切です。
40歳を過ぎたら、症状がなくても一度大腸カメラを受けてみることをおすすめします。早期発見・早期治療が、大腸がんから身を守る最大の備えです。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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