肝臓内科
肝臓内科

肝臓は「沈黙の臓器」といわれています。その理由は、肝臓の病気はある程度進行しないと症状が現れないことが多いからです。そのため、肝臓に異常が起こっても気づきにくく、病気が見つかったときにはすでに進行している例も少なくありません。健康診断などで定期的に肝臓の状態を確認することはとても重要です。
当院では肝臓専門医・消化器外科専門医・肝胆膵外科高度技能専門医の資格を持つ院長が、脂肪肝から肝硬変・肝がんリスクまで、一人ひとりの状態に合わせて評価・管理を行います。
健康診断で肝機能異常、脂肪肝、要治療・要精密検査と指摘された方は、症状がなくてもお早めにご相談ください。経過観察の指示があった方も、指示されている期間内の受診をおすすめします。
このような症状やお悩みがある方はご相談ください。
1 肝臓専門医による診療
院長は日本肝臓学会認定肝臓専門医であり、大学病院・基幹病院で肝胆膵領域の診療に長年従事してきました。脂肪肝から肝硬変、肝がんのサーベイランスまで、専門的な知識に基づいた診療を行います。
2 脂肪量と肝硬度を数値で評価できる高精度エコー
当院では、肝臓の「脂肪量」と「硬さ(線維化の程度)」を数値で測定できる高精度エコー(ATI・SWE搭載機)を導入しています。採血と組み合わせて、脂肪肝がどの段階にあるのか、将来の肝硬変・肝がんに進行するリスクがどの程度あるのかを客観的に評価できます。「脂肪肝と言われたが、どの程度深刻なのかわからない」という方にも、数値でわかりやすくご説明します。
3 MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)への専門的対応
近年、脂肪肝の中でも糖尿病・肥満・脂質異常症を背景とするMASLD(旧NAFLD/NASH)が注目されています。MASLDは無症状のうちに線維化が進行し、肝硬変や肝がんの原因となることがあります。日本人成人の脂肪肝の有病率は約30%とされ、その多くがMASLDです。当院では、MASLDの早期評価・生活指導・薬物療法を含めた総合的な管理を行います。
4 消化器外科医としての視点を活かした診療
院長は肝胆膵外科高度技能専門医でもあり、肝がん・胆道がん・膵がんの手術にも多数携わってきました。「手術が必要な段階に至る前に発見する」「必要な場合は適切な医療機関に速やかにおつなぎする」という視点を持って、肝疾患の診療にあたります。
中性脂肪が肝臓に蓄積した状態が脂肪肝です。過食、運動不足、肥満、糖尿病、脂質異常症などが背景にあります。日本人成人の有病率は約30%と報告されています。脂肪肝だけでは症状が出ることはほとんどありませんが、一部の方では肝臓に慢性的な炎症が起き、徐々に線維化が進行します。これをMASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患、旧NAFLD/NASH)と呼びます。
MASHによる肝硬変からの肝がん発生率は年1〜3%と高く、線維化が進行した症例は肝がんの高リスクとなります。早期の評価と生活習慣の改善(体重の7〜10%減量が最も有効)が重要です。近年は新しい治療薬の開発も進んでおり、当院では定期的にエコーで線維化を評価しながら管理を行います。
習慣的な飲酒が原因で起こる肝障害で、アルコール性脂肪肝から肝炎、肝硬変、肝がんへと進行することがあります。日本の基準では、男性で純エタノール60g/日(日本酒で約3合、ビールで中瓶3本、ウイスキーダブルで3杯相当)以上、女性で40g/日以上の飲酒が長期間続くとリスクが高まります。治療の基本は禁酒です。飲酒量が気になる方は、肝機能と肝硬度を評価したうえで、減酒・禁酒のサポートも含めてご相談いただけます。
B型肝炎ウイルス(HBV)に感染することで起こる肝炎です。日本では約110〜140万人のHBVキャリアがいると推定されています。慢性化すると肝硬変、肝がんへと進行することがあります。抗ウイルス薬による治療と定期的な経過観察が重要です。
C型肝炎ウイルス(HCV)の感染による肝炎です。日本では約100〜150万人のHCV感染者がいると推定されています。かつてはインターフェロン治療が中心でしたが、近年では副作用の少ない経口薬(直接作用型抗ウイルス薬、DAA)により、8〜12週間の服用で95%以上の方でウイルスを排除できるようになりました。
肝炎ウイルスのほか、アルコール、肥満、自己免疫などさまざまな原因で肝臓に炎症が起こる病態です。急性肝炎と慢性肝炎に分けられ、慢性化すると線維化が進み肝硬変へ進行することがあります。
中年女性に多く見られる、胆汁の流れがうっ滞して肝細胞が破壊されていく疾患です。日本の患者数は約5万人とされ、男女比は約1:7と女性に多い特徴があります。かゆみや倦怠感などの症状が出ることがあり、免疫の異常が関与していると考えられています。
肝炎が長期間続くと、肝臓に線維組織が蓄積して硬くなります。これが肝硬変です。日本での肝硬変患者数は約40万人と推定されています。初期(代償期)には症状がほとんどありませんが、進行(非代償期)すると黄疸、腹水、肝性脳症、食道静脈瘤などの合併症が出現します。当院では肝硬変の定期フォローに加え、必要に応じて専門病院と連携して食道静脈瘤のサーベイランスや肝がんのスクリーニングを行います。
肝がんは、肝臓の細胞ががん化する「原発性肝がん(肝細胞がん)」と、他臓器から転移する「転移性肝がん」に分類されます。日本では年間約3万人が肝がんで亡くなっています。肝細胞がんは慢性肝炎や肝硬変を背景に発生することがほとんどで、定期的なエコー・採血によるサーベイランス(高リスク群で3〜4ヶ月ごと、中リスク群で6ヶ月ごと)が早期発見に重要です。治療は、外科的切除、ラジオ波焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法、分子標的薬など多岐にわたり、病状に応じて連携病院と協力しながら最適な治療方針をご提案します。
胆のうに結石やポリープが見つかることはよくあります。日本人成人の胆石症の有病率は約5〜10%とされ、加齢・肥満・女性で頻度が高くなります。無症状であれば経過観察となることが多いですが、症状がある場合や悪性が疑われる所見がある場合には手術が必要になります。院長は肝胆膵外科医として胆石・胆のう疾患の手術にも多数携わってきた経験から、経過観察すべきか手術を検討すべきかの判断、適切な施設へのご紹介も含めて対応できます。
健診で膵のう胞や膵酵素(アミラーゼ・リパーゼ)の高値を指摘されることがあります。膵のう胞のうちIPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)など一部は膵がんのリスクとなることが知られており、サイズ・形態・主膵管径などで経過観察と精密検査の方針が決まります。当院ではエコーや採血でリスク評価を行い、必要に応じて超音波内視鏡(EUS)やMRI(MRCP)などの精密検査が可能な施設にご紹介します。
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