腸・便通・おしりの症状
腸・便通・おしりの症状

便潜血検査とは、便の中に肉眼では見えない微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。健康診断の大腸がん検診として広く実施されており、「陽性(要精密検査)」と判定された場合は、大腸カメラ検査による精密検査が必要です。
便潜血陽性者のうち、大腸カメラ検査で大腸がんが見つかる割合は約3%、大腸腺腫(前がん病変)が見つかる割合は約30〜40%とされています。「症状がないから大丈夫」と放置してしまう方も多いですが、便潜血陽性は大腸の重大な病気のサインである可能性があります。必ず精密検査を受けるようにしましょう。
便潜血陽性の原因として最も注意が必要な病気です。日本では年間約15万人が大腸がんと診断されており、女性のがん死亡数1位、男性で2位を占めます。早期発見できれば治療の選択肢が広がります。
腸の粘膜に炎症・ただれが起きることで出血します。日本では潰瘍性大腸炎の患者数は約22万人と報告されています。
大腸の壁にできるくぼみから出血することがあります。
肛門付近からの出血が便潜血陽性の原因となることがあります。ただし痔と思っていたら大腸がんだったというケースもあるため、自己判断は禁物です。
便潜血陽性が出た場合は、大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)による精密検査が必須です。大腸の内部を直接観察し、出血の原因となっている病変の有無・種類・程度を確認します。ポリープが見つかればその場で切除することも可能です。当院では鎮静薬を使用することで、眠っている間に苦痛なく検査を受けていただけます。
水のような便や軟便が繰り返し出る、トイレに何度も駆け込む、こうした「下痢」が続く場合は、腸に何らかの異常が起きているサインかもしれません。
下痢には期間によって分類があり、2週間以内に治まるものを「急性下痢」、2〜4週間続くものを「持続性下痢」、4週間以上続くものを「慢性下痢」と呼びます。一時的な食べすぎや緊張によるものは問題ないことがほとんどですが、2週間以上続く・血が混じる・体重が減るといった場合は早めに受診することをおすすめします。また、下痢が続くと脱水症状を起こすこともあるため注意が必要です。
細菌・ウイルスによる腸の感染症です。発熱・嘔吐を伴うことが多く、周囲にも同じ症状の方がいることがあります。冬期はノロウイルス・ロタウイルス、夏期はサルモネラ・カンピロバクター・O-157などの細菌性が多くみられます。
検査で異常がないにもかかわらず、下痢・腹痛が慢性的に繰り返す病気です。日本人の有病率は約6〜14%と報告されており、女性に約1.6倍多い傾向があります。ストレスとの関連が深いとされています。
腸に慢性的な炎症が起きる病気で、血便・腹痛・発熱を伴うことがあります。
下痢・便秘の繰り返しが続く場合は大腸がんの可能性も考えられます。
問診で症状の経過・食事内容・ストレスの有無などを確認します。血液検査・便検査で感染や炎症の有無を調べ、症状が長引く場合や血便を伴う場合は大腸カメラ検査で腸の内部を直接観察します。
何日もお通じがない、便が出ても少量でスッキリしない、便が以前より細くなってきた、こうした症状は「便秘」として見落とされがちですが、中には大腸の病気が隠れていることがあります。
日本では慢性便秘症の有病率は約14%と報告されており、加齢とともに増加し女性に多い傾向があります。特に「急に便が細くなった」「残便感が続く」という変化は、腸が何かによって狭くなっているサインの可能性があり、注意が必要です。
食物繊維・水分の不足、運動不足、排便習慣の乱れなどが原因の一般的な便秘です。
便秘型・混合型では、便秘と腹痛が繰り返し起こります。
腫瘍が腸を狭めることで便が細くなる・残便感が続くといった症状が現れます。急な便通の変化は要注意です。日本では年間約15万人が大腸がんと診断されています。
大きなポリープが腸を部分的にふさぐことで残便感が生じることがあります。
直腸(肛門に近い部分)にがんができると、残便感・血便・便が細くなるといった症状が現れます。
問診で便通の変化・症状の経過を確認します。急な便通の変化・血便・体重減少を伴う場合は大腸カメラ検査を行い、大腸の内部を観察して腫瘍・ポリープ・狭窄の有無を確認します。
お腹がパンパンに張る、ガスがたまってつらい、腹痛が繰り返し起こる、こうした症状は日常的によく経験するものですが、慢性的に続く場合や痛みが強い場合は腸や他の臓器の病気が原因のことがあります。「食後に決まってお腹が張る」「排便すると楽になる」という方は消化管の機能に問題がある可能性があります。
腹痛・腹部膨満感が排便と連動して起こる病気です。日本人の約6〜14%が該当します。ストレスや特定の食事で悪化しやすいのが特徴です。
腫瘍が腸を圧迫することで腹痛・膨満感が起こることがあります。
潰瘍性大腸炎・クローン病では慢性的な腹痛・膨満感が続くことがあります。
腸がふさがれた状態で、強い腹痛・嘔吐・腹部膨満が突然起こります。緊急の対応が必要です。
右上腹部・みぞおちの痛みは、消化器系の他の臓器の病気から来ることもあります。胆石症の有病率は日本人成人で約5〜10%とされています。
問診で痛みの場所・タイミング・排便との関係を確認します。血液検査・腹部超音波検査で腸や周囲の臓器の状態を確認し、大腸の異常が疑われる場合は大腸カメラ検査を行います。当院では消化器外科専門医・肝臓専門医として、腹腔内全体の評価が可能です。
おならの回数が多い、においが気になる、お腹にガスがたまってつらいといった症状です。食事の内容(豆類・芋類・炭酸飲料など)や食べ方(早食い・空気を飲み込みやすい方)によって起こることが多いですが、慢性的に続く場合は腸の病気が関係していることがあります。「人前でおならが心配で外出できない」という方もいらっしゃいますが、適切な治療で改善が期待できます。
腸内でのガス産生の増加・排出異常によって、腹部膨満感・おならの増加が起こります。
無意識に大量の空気を飲み込むことで、腸内にガスがたまりやすくなります。
腸内細菌のバランスが崩れることで、ガスが増加することがあります。
便が腸内にたまることでガスが発生しやすくなります。
腸が部分的に狭くなることでガスが通過しにくくなり、腹部膨満感・おならが増えることがあります。
問診で食習慣・排便状況・症状の経過を確認します。器質的な原因が疑われる場合は、大腸カメラ検査で腸の内部を観察し、腫瘍・狭窄・炎症などの有無を確認します。
「最近便の色がおかしい」「形がいつもと違う」と感じたことはありませんか。便の色・形・硬さは腸や消化器の状態を映す「健康のバロメーター」です。いつもと違う便が続く場合は、消化管や肝臓・胆のうの異常を示しているサインのことがあります。
胃・十二指腸からの出血が原因です。胃潰瘍・胃がんなど上部消化管の出血が疑われます。早急な受診が必要です。
胆汁の流れが悪い(胆管閉塞)サインで、胆石・胆管がん・膵臓がんなどが疑われます。
大腸がん・直腸がんによって腸が狭くなっているサインの可能性があります。
大腸の炎症(潰瘍性大腸炎・感染性腸炎など)が疑われます。
膵臓の機能が低下して脂肪が消化されていないサインです。
便の色・形・におい・症状の経過を問診で確認します。黒い便・白っぽい便など緊急性が高い変化がある場合は、血液検査・胃カメラ検査・腹部超音波検査・大腸カメラ検査などを速やかに行います。
便に血が混じる・真っ赤な血が出る・便が黒くなるといった症状を「血便・下血」といいます。「痔だろう」と自己判断して放置してしまう方が多いですが、血便は大腸がん・大腸ポリープ・炎症性腸疾患など、早期対応が必要な病気のサインであることも多いです。一度でも血便が出たら、必ず医療機関を受診して原因を確認することが大切です。
血便の原因として特に注意が必要な病気です。早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。米国のNationalPolypStudyではポリープ切除により大腸がん死亡率が約53%減少することが報告されています。
排便時に鮮やかな赤い血が出ることが多く、肛門付近からの出血が特徴です。ただし、痔だと思っていたら大腸がんだったというケースもあるため、自己判断は禁物です。
突然の左下腹部の痛みとともに血便が出るのが特徴です。中高年の女性に多く見られます。
粘血便(粘液と血液が混じった便)・腹痛・下痢が慢性的に続きます。
上部消化管からの出血では黒いタール便として現れます。
血便の色・量・タイミングを問診で確認します。大腸カメラ検査で出血源を直接確認し、ポリープや早期がんが見つかればその場で切除することも可能です。黒いタール便の場合は胃カメラ検査も行われます。
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